作者、マイクル・コナリーについて

マイクル・コナリー(Michael Connelly)は、1956年、ペンシルヴェニア州フィラデルフィアで生まれた。父親は大工で、母親は銀行員という両親のもと、マイクルは6人兄妹の上から2番目である。

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ロパート・アルトマン監督
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12歳のときに、家族はフロリダ州のフォート・ローダーデールに引っ越した。父親のあとを継ごうと、フロリダ大学で建設科学を専攻したが、レイモンド・チャンドラー(Raymond Chandler)原作、ロパート・アルトマン監督、エリオット・グールド主演の映画『ロング・グッドバイ(The Long Goodbye)』を観てチャンドラーに興味を持ち、専攻をジャーナリズムと小説作法に変更する。このころ、作家をめざす決意をしたようだ。

それからの修行は順調にみえる。1980年に大学卒業後、まず、フロリダ州の新聞社《デイトナ・ビーチ・ニューズ・ジャーナル紙(The Daytona Beach News-Journal)》、次いで《フォート・ローダーデール・サン・サンティネル紙》(Fort Lauderdale News and Sun-Sentinel)に記者として勤める。当時、フロリダ州南部はメデジン・カルテルなどが暗躍する「コカイン戦争」の真っ只中にあり、コナリーはそこで、犯罪や警察について記事を書き続けた。

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刑事ドラマ『マイアミ・バイス(Miami Vice)』が全米でヒットしていたのは、丁度そのころ。マイアミを舞台に、ヴェルサーチやアルマーニのスーツを着てフェラーリを乗り回す、スタイリッシュな二人組刑事が次々と事件を解決する。劇中つねにメジャーな楽曲が流れることも話題となった。

1986年に、飛行機事故とその生存者について他の二人と共同執筆した特別記事がピューリツァー賞(Feature Writing部門)の最終選考に残り、ジャーナリストとしての地位を高めた。また、それによって1987年、《ロサンジェルス・タイムス紙(Los Angeles Times)》サン・ファーナンド・ヴァレー支社の事件記者となり、1984年に結婚した妻りンダと共に、チャンドラーが描いた街LAに赴くことになった。

その後、記者経験を積みながら、夜や週末を利用してミステリー小説を書き始め(実はフロリダでも書いていたらしいが)、いよいよ作家「マイクル・コナリー」のデビューとなる。

ナイトホークス〈下〉 (扶桑社ミステリー)ナイトホークス〈上〉 (扶桑社ミステリー)1992年、ロサンジェルス市警察(LAPD)の刑事ヒエロニムス(ハリー)・ボッシュ(Hieronymus ‘Harry’ Bosch)を主人公とした小説、「ナイトホークス(The Black Echo)」を発表する。実際に起きた事件を題材として描いた本作は、初版わずか15,000部であったが各書評で非常に高い評価を得、アメリカ探偵作家クラブ(Mystery Writers of America、MWA)のエドガー賞(The Edgar Award)処女長編賞を獲得した。

自信を得たコナリーは、続けてシリーズ2作を書き上げたのち、1993年に記者をやめ執筆に専念することにした。その後ボッシュ・シリーズは怒涛のヒットを続け、現在までに35ケ国で翻訳されている。2003年から翌年にかけ、MWAの会長も務めた。

コナリーは、妻リンダ・娘とともに、LAのローレル・キャニオン(Laurel Canyon; ハリウッドの西の方にあり『ロング・グッドパイ』でマーロウがいたとされる街)に住んでいたが、現在はフロリダに在住し、毎月仕事でLAを訪れるとのことである。

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投稿者: heartbeat

管理人の”Heartbeat”(=心拍という意味)です。私の心臓はときおり3連打したり、ちょっと休んだりする不整脈です。60代前半。夫婦ふたり暮らし。ストレスの多かった長年の会社勤めをやめ、自由業の身。今まで「趣味は読書」といい続けてきた延長線で、現在・未来の「同好の士」に向けたサイトづくりを思い立ちました。どうぞよろしくお願いします。